(問題や原因よりも)解決に焦点を合わせ、(過去よりも)未来・将来を見据えて、クライアントの(病理や弱さよりも)強さや力に注目し、彼らのリソース、可能性を賦活・活性化させながら、(クライアントにとっての現実的な)解決の実現・構築を目指したのが、ソリューション — フォーカスト・アプローチでした。
このソリューションをベースに、〜治療効果研究の集積から得られた、「心理療法の効果要因」を基に構成されたコンテキスト・モデル、Scott D. Millerらの研究による、「優れたセラピスト人たち“Super Shrinks”の治療実践と彼らの研鑽の特徴」に関する知見と、彼らが提唱するFIT(Feedback Informed Treatment)アプローチ、それに自閉症児などを対象としてダイナミックな対人関係能力の獲得を目的とする、RDI(Relationship Development Intervention)のエッセンスを取り入れたものをPost SFAと命名しました。post というのは、より後のという意味です。
大きな特徴としてはその焦点(フォーカス)を、解決構築のための理論や面接技法から、セラピスト個人としての、クライアントとの協力関係(共同作業)や協働的コミュニケーションの在り方(実践能力や臨床態度)へと、大きくシフトさせている点です。
Post SFAのアイデア、思想、方法論は非常にシンプルで明快です。しかし頭で理解することと、それを現実場面で実践し、ダイナミックに使いこなし、高い治療効果を得ることとは、全く別の話です。知ること、使うこと、結果を得ることの間の乖離を埋めることが、実践と訓練の非常に大きな課題になっています。
ポスト・ソリューション−フォーカスト・アプローチ 実践トレーニングでは、”Therapist Mind, Beginner’s Mind” をキーワードに、初心に立ち返って、セラピスト、コンサルタント、コーチとしてのインフラストラクチャー(援助活動の基盤)の強化を目指します。体験実習、ライブセッションもふんだんに取り入れて、よりリアルな実践への活用・応用に結びつける機会にすることも、目的にしています。
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